余ったハードディスクを裸族の村に保管していって数年。ついに収まり切らなくなって現在我が家には計9台。3TB×2、1TB×5、500GB×1、160GB×1、合計12TB近い容量のハードディスクが余っています。
バックアップ用ということで保管しているのですが、どうやらハードディスクも売れば小遣い程度にはなるらしいという話しを耳にして処分する決意をしました。
しかし処分といっても気になるのはデータ流出。ろくなデータなんて入ってませんが念には念を。中身を綺麗に消去してから売却したいのですが、立ち塞がるのはデータ消去のためのフォーマット方法や不良セクタといった聞き慣れない言葉の壁。これらについてしっかりと対応した上で売却したいと思います。
今回使用したフリーソフトは以下の3本です。それでは順番に使い方を紹介していきます。
CrystalDiskInfo
まずはハードディスクの健康状態をチェック。ここで確認するのは不良セクタが無いかどうか?ということです。
ハードディスク内の記憶領域は無数の小さな箱に区切られています。この中の1つがなんらかの原因で故障、使えなくなっても通常はあらかじめ準備されている代わりの箱を使うことで解決されますが、その代わりの箱の数にも限りがあります。
代替処理が間に合わない場合は故障した状態で使用し続けることになるのでデータ消失の原因となります。
この故障した部分、不良セクタがあると買取時の査定に響き最悪買取不可となる場合もあるということなので、手持ちのハードディスクがどういった状態にあるのか事前に調べておきましょう。
不良セクタについてはこちらのサイトが詳しく説明されていますので参考にして下さい。
https://pctrouble.net/repair/repair_badsectors.html
CrystalDiskInfoはインストールして起動したら特にすることはありません。画像のように接続されているハードディスクの情報を表示してくれます。
画像では05代替処理済みのセクタ数の生の値が1となっていてC4セクタ代替処理発生回数の1という数値と一致します。これが先に述べた代わりの箱を使ったということになります。
これだけでもハードディスクの健康状態は注意と判断されますが、もしもこの代替処理ができなかった場合はC5代替処理保留中のセクタ数が増えることとなりハードディスクの健康状態は危険と判断されることになります。
http://crystalmark.info/software/CrystalDiskInfo/
CCleaner
続いての作業が本番。CCleanerを使ってデータの消去を行います。Windowsでハードディスクのフォーマットを行う際はマイコンピュータを右クリックして管理画面に入りここからフォーマットorクイックフォーマットを行うことになりますが、これらの処理は論理フォーマットと呼ばれ管理情報のみを削除する行為であり、元データは残ったままとなります。
管理情報とはデータの位置を示す住所録のようなものと考えていただければいいと思います。これを削除することでデータの在処を分からなくするだけで、このままではファイル復元ソフト等を使えばデータが復元されて漏洩する恐れがあります。
そうならないために行うのが物理フォーマット(厳密な意味での物理フォーマットではない)データを上書きすることで復元不可能とする処理を行います。
管理情報 | 不良セクタ | 元データ | 備考 | |
---|---|---|---|---|
クイックフォーマット | 消去 | 無視 | 消去されない | |
通常のフォーマット | 消去 | 代替処理 | 消去されない | |
物理フォーマット | 消去 | 代替処理 | 消去される | 厳密には物理フォーマットではなく ゼロファイルでデータの上書き |
CCleanerには4種類のデータ抹消方法がありそれぞれの特徴は次のとおり。
- 単純な上書き(1回)
- 複数回による上書き(3回) 米国国防総省NISPOM方式
- 複雑な上書き方式(7回) NSA方式
- 複雑な上書き方式(35回) Gutmann方式
もちろん下にいくほど復元される可能性は低くなりますが時間もかかります。
僕の環境だと1TBのハードディスクに3回上書きを実施したところ約9時間かかりました。
http://www.forest.impress.co.jp/library/software/ccleaner/
Recuva
最後に使ったのがファイル復元ソフトのRecuva。このソフトでハードディスク全体をスキャンして復元できるファイルがないかどうかチェックします。
この作業もそこそこ時間がかかり1TBのハードディスクで約3時間でした。
気になる買取結果は?
来る日も来る日もフォーマットかけ続けて2週間。全て終わって近所のパソコン工房へ持って行きました。
ありがたいことにこの日は10%UPで買い取ってくれるとのことで動作確認を待つこと数時間。お店の方でもちゃんとフォーマットしてくれるとのことで一安心。結果は以下のとおりです。
容量 | 見積額 | 減額 | 査定額 | 10%UP | 買取額 | 個数 | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
WD30EFRX | 3TB | 5,200 | 0 | 5,200 | 520 | 5,720 | 2 | 11,440 |
HDT721010SLA360 | 1TB | 2,300 | 230 | 2,070 | 207 | 2,277 | 2 | 4,554 |
HDS721010CLA332 | 1TB | 2,300 | 230 | 2,070 | 207 | 2,277 | 3 | 6,831 |
HDP725050GLA360 | 500GB | 1,100 | 110 | 990 | 99 | 1,089 | 1 | 1,089 |
型が古い物は10%の減額が適用されてしまいましたが、合計金額23,914円
今まで家の片隅で放置されていたHDDにこれだけの値段が付いたので十分満足です。
そうそう。もう1台160GBがあったんですがさすがに値が付かないということでした。トルクスドライバーで分解して鏡として使ってます(笑)