資産運用、特にインデックス投信の長期保有について書かれているということで手に取りました。
今まで読んだ本は投資信託とは?どのような商品を買えばよいのか?といった内容のものが主でしたが、今回は資産運用をしていく上での心構えや考えを学ぶことができました。
ハードカバーですが専門用語等は少なく非常に読みやすい内容です。
敗者のゲームとは
アマチュアのテニスは ~中略~ プレーヤーは敵をやっつけることなどめったにできず、いつも墓穴を掘って終わる。得点のほとんどは相手のミスによるものだ。
市場より高い性かをあげようと懸命に努力する機関投資家が多数現れ、市場を支配するようになってきた。~中略~ 彼らは他の優秀な専門家と敗者のゲームを戦っており、そこで勝ち残る秘訣は、競争相手よりも失点をできるだけ少なくすることだ
このような市場に一般投資家が勝負を挑んでも勝つことは難しく、そこでインデックスファンドが登場します。
当初は大きく差がでる収益率変動幅が5年10年20年と長期間保有することで平均収益率に近づいきます。
なるほどこれなら毎年勝つことは難しくても長期的な目で見ると収益を上げることができます。
個人投資家への十戒に学ぶ
要約すると
- 1.貯蓄し投資すること
- 2.相場の先行きに賭けてはいけない
- 3.税務上有利という理由で動いてはいけない
- 4.住宅を資産と考えてはいけない
- 5.商品取引は投機である
- 6.証券会社の担当者に気をつける
- 7.新金融商品に投資してはならない
- 8.リスクが少ないという理由だけで債券に投資してはいけない
- 9.投資方針、資産計画を文書にする
- 10.直感を信じて投資してはいけない
特に印象深かったのが9の「投資方針、資産計画を文書にする」というものでした。
周りがパニックに陥ると、冷静な判断力を失いやすい。自分だけが冷静でいられるなどとは思わないほうがよい。あなただって人間だ。
僕もそうですが株価が下がると落胆します。ですがそういう時こそ安く買うための第一歩だということが改めて分かりました。
今まではただなんとなく買っていましたが、どういう時にどういう行動をとるべきか文書化して一貫した行動を貫くことが必要だと感じました。
債券は必要無い?
本書でたびたび言われていたのが株式に100%投資せよという旨の内容でした。
なぜ債券は必要無いのか?僕自身が債券について理解不足なこともあり債券はインフレに弱いという事も十分理解することができませんでした。
株式は短期で保有するとリターンもリスクも上下に大きく振れるが長期保有ならばその幅が小さくなる。
ならば少しでもリターンを見込める株式が良い。というふうに理解しました。
繰り返し読んでみよう
冒頭で読みやすいと書きましたが一度読んだだけでは理解できなかった部分も多々あります。
次に読み返したときには、今日感じて実践した投資方針は果たしてそのまま継続して実践できているのか?
それとも全く違う考え方になっているのか?
とりあえず今から投資方針を改めて考えていこうと思います。